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ふたりの老女

アラスカインデアンに生まれた著者のヴェルマ・ウォリスが母から実際に聞いた伝説の物語。
アラスカの極北に住む流動民の集団がとても寒さの厳しい冬、激しい飢えに見舞われ、全滅の淵に立たされます。グループが生き残る為に仕方なく棄てていかれたふたりの老女の話です。
厳しい現実を前にしたふたりは、今まで自分達はとんでもない年寄りで無力と思い込み、若い者に甘えてきたことを悟ります。そしてどうせ死ぬならとことん闘って死んでやろうと決心して、記憶の底をたどリ、蓄えられてきた技と知恵を働かせて、食料を得るための必死の旅をして生き抜くのです
10年以上前に古書店でみつけたのですが、人間の可能性を描いたこの本は、今また読んでみても、勇気をもらえる本です。埋もれないでいつも皆の目にとまっていて欲しいと思っています。

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私の義母は95歳です。環境が変わった79歳から図書館に通い、6年間に1000冊の本を読み、「図書館中の本を抱え込みたいと思ったわ」と言いました。「本を読むとものの考え方が変わるわね」とも。
今年96歳で亡くなった私の姉のお姑さんは亡くなる直前まで英語の手紙を書いていました。数年前まで生徒さんが来て英語の指導もしていましたし。
そして95歳の私の友人のお母さんは短歌を詠み、それをご自分の書で書いてプレゼントしてくださいました。60歳から始めたそうです。
何かを始めるのに遅いということはないのですね。数年後にはきっとあの時やり始めて良かったと思えるものですから。
村松つやさんの作品です。

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by mamakoba | 2010-10-11 11:28 | Comments(0)  

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